マンションの外壁塗装は経費で落ちるの?勘定項目についての基本

  • 東京都の塗装職人 会社名:株式会社 カルテット
    宇野 清隆
    所在地: 東京都小平市花小金井7-18-5
    ウインズC-101
○マンション、アパートのオーナー様からご質問を頂く
「修繕費」と「資質的支出」についてご説明をさせて頂きます。

Q&A 外壁塗装工事は経費で落とせますか

Q.築14年の木造アパートを所有しているオーナーですが、外観の見栄えも悪くなってきたので、初めての外壁塗装を検討しています。
業者に見積もりをお願いしたところ、工事に必要な見積金額の提示は約40万円でした。
青色申告をしているのですが、外壁塗装工事で支出した金額は、一括で経費として計上できるのでしょうか。

A.賃貸物件には、定期的なメンテナンスやリフォームは必要ですから、賃貸経営をしている期間には、
多額の工事代金の支出が必要になります。
そのときに、経理上、「修繕費」か「資本的支出」という選択になりますが、
税額が違ってきますから大きな問題となります。

修繕費とは、その年度の必要経費として一括に計上できる支出となります。
資本的支出とは、支払った費用が資産として計上されますので、
数年に分けて必要経費(減価償却)として処理されます。
どちらも、最終的に、所得から差し引かれる金額は同じですが、早く必要経費とした方が

手元に現金が残るので、万が一の場合でも備えがあることで安心感が生まれますので、
なるべく、単年度で経費計上できる費用は計上することをお勧め致します。
本題の「外壁塗装工事の費用40万が経費として落とせるか?
「修繕費」となるか「資本的支出」と見なされかの判断となります。

言葉の定義ですが、「修繕費」とは、汚損・破損した部分を元に戻す修繕や、
維持するための定期的な修繕のための支出となります。
一方、「資本的支出」とは、資産価値を増やすことや、耐久性を増すための支出のことをいいます。
この定義に従えば、今回のアパートの外壁塗装のための支出は新築時の状態に戻すための工事となります
ので「修繕費」と見なされます。

但し、塗装の質を上げる仕様(建築時のアクリル塗料から、耐用年数の長いフッ素塗料で塗り替える場合)、
または、外観のグレードアップが目的で一部分タイル張りにするなど、
資産価値や耐久性を増す場合は、「資本的支出」と見なされますので注意が必要です。
補足ですが、「修繕費」か「資本的支出」の判断に、「少額工事、又は周期の短い費用」は、

全額を修繕費とすることができる、という規定がありますので覚えておくとよいでしょう。
少額工事とは、「20万未満」で、周期の短いとは「だいたい3年以内」です。
要するに、資本的支出に該当するものでも工事費用が20万未満であるか、
大よそ3年以内の周期で行われている支出であれば修繕費とすることができます。

これらの2つに該当しない場合が、前述の定義に照らし合わせて「修繕費」か
「資本的支出」を判断します。
繰り返しとなりますが、「破損・汚損箇所を元に戻す修繕」なら修繕費、
「資産価値の増加や用途変更を伴う修繕」なら「資本的支出」です。

例外として、工事内容によって、どちらに当てはまるかの判断が出来ないケースがあります。
その場合は、「60万円基準」と「前期末の取得価額のおおむね10%相当額以下」という
便法がありますが、少し分かりにくいので、説明は控えます。
最後に、具体的な事例で説明して復習をします。

■浴槽のバランス釜が壊れて全室を交換する費用に300万円支払った場合でも、
内容から「修繕費」となります。但し、バランス釜から給湯器にグレードアップする場合は、
「資本的支出」となります。

■チャイム式のインターフォンから、一台4万円のテレビ付きドアホンを20室に設置をする工事の場合、
当然資産価値が上がりますが、工事代金の合計が80万円かかったとしても、一部屋当たりで
計算すれば20万未満の工事なので修繕費、あるいは消耗品費の扱いです。
内装リフォームで間取を変更した場合は、用途変更となるので「資本的支出」となります。

■入居者が退室の後の空き部屋の状態が酷く、壁や床を元に戻すために必要とする工事の費用が
10万円かかった場合は、「修繕費」となります。
このケースは、「元に戻す修繕」か「資産価値が増加する」の判断します。
建物の状態を永年に保持するには、多額の費用のかかる工事が必要になります。

費用対効果を考慮して効果の高いリフォーム工事をお勧めします。
その際に「修繕費」か「資本的支出」かの判断がとても大事です。