早いと安心?遅いほうがお得? 悩める”初めての外壁塗装"のタイミング

  • 完成後も、10年後も美しく 会社名:JPM 東大阪北店
    永濱 正明
    所在地:大阪府東大阪市長田2-12-5-102
・本当に "今" がベストタイミング? ・もうちょっと遅くても大丈夫なんじゃないかな? ・それとも、早めのメンテナンスがベターなのか?

マイホームを新築して、大きなトラブルもなく迎える最初のメンテナンス。
…といえば、ほとんどの方が”外壁塗装”ではないでしょうか。
約10年が塗り替えのタイミングである、とよく言われますね。
業者からそのように勧められたんです、というお客様の声も耳にします。しかし10年目なら現実的には、まだまだ綺麗なお宅も多いです。
ひび割れやコーキングなど明らかな傷みがあれば決断のきっかけとなるのでしょうが、
特に問題なく見える時だと悩まれる方も多いかもしれません。

・本当に “今” がベストタイミング?
・もうちょっと遅くても大丈夫なんじゃないかな?
・それとも、早めのメンテナンスがベターなのか?

そんな風に迷っていらっしゃる方に読んでいただきたいのが、今回のコラム。
初めての外壁塗装のタイミングについて、私の考えを書いてみたいと思います。

◆最初の外壁塗装は早いほうが…といわれる理由

“新築時の塗装はクオリティが低いこともある。最初のメンテナンスは早めが安心だ”
こんな意見を見聞きすることがあります。
マイホームを建てる際には、たくさんの決断や判断、選択が押し寄せるようにやってきます。
正直、外壁についてはカラーやデザインを決めるので精一杯。

建売住宅だと、建てている現場も見られない場合が多いですよね。
新築時の塗装業者のレベルまでしっかりチェックした!という人はおそらく少数派でしょう。
最初の塗装が丁寧に行われたかどうか?それは分からない。
じゃあ念のため、メンテナンスは早めに…と考える方がいらっしゃるのもうなずけます。

遅すぎるよりは早いほうが、外壁にとってもプラスには違いありません。
あくまで一般論としてですが、”10年”を目安にするのは良いと思います。
ですが”どの家も10年で塗り替え”というのは少々乱暴というか、ひとくくりにしすぎではないでしょうか?
外壁材ひとつとってみても、注意すべきメンテナンスのポイントは大きく異なるのですから…。

たとえば、よく使われる外壁材である”サイディング”と”モルタル”を挙げてみましょう。

◆サイディングのメンテナンスポイントは?

サイディングのメンテナンスポイントは?

最もよく使われる外壁材であるサイディング。
窯業系と金属系を合わせると、現在では約8割もの戸建て住宅がサイディングを使っています。
サイディングの劣化は、継ぎ目の部分である”コーキング”から始まります。
外壁部分よりはるかに早く、5年くらいで傷みが目立ってくる場合もあります。

外壁部分よりはるかに早く、5年くらいで傷みが目立ってくる場合もあります。
コーキングは外壁の防水機能に関わる部分。

劣化が進行している場合は早めに打ち替える必要が出てきますが、足場を組むなら同時に外壁塗装も行うほうが、
効率的かつ経済的です。
まだ綺麗な外壁との兼ね合いを考えると、コーキングが気になりつつも10年目くらいで…という結論になりますね。
実際のところは、15年くらいでコーキングの打ち替えと外壁塗装をされるお客様が一番多いと思います。

◆モルタルのメンテナンスポイントは?

モルタルのメンテナンスポイントは?

サイディングの次に人気なのが、根強いファンの多いモルタル外壁。
左官仕事でモルタルを塗り、さらに上から塗装します。
コーキングを使わないため、継ぎ目のないフラットな仕上りになるのが特徴的です。
モルタルの場合は、外壁自体の劣化である色褪せやクラックが目立ってきた時に塗装を考えることになります。

傷みが気になってくるのが築10年くらい。
最初の塗装メンテナンスを行うのは、やはり15年前後のお客様が多いかと思います。

同じ仕様の家にも”個体差”がある!?

同じ外壁材、同じ塗料で塗装した家なら判断の参考になるのでは?
とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これも一概には決められないのです。
人間や動物には”個体差”がありますね。

実は似たようなものが、住宅にもあります。
同じデザイン、同じ仕様の家でも、建てた業者さんや土地の環境、立地によってかなりの差が出てきます。
デザイン、仕様、施工業者さん、環境、立地が違うなら、もう全くの別物と言えます。
何年目にどんなメンテナンスが適切か、といったことも当然違ってくるのです。

◆診断は”信頼できる業者”を探そう

“築10年!?それならもう塗り替え時ですよ!”
と訪問販売で言われたのですが…という相談を受けてお宅を拝見したところ、
まだ全く塗装の必要がない状態だったケースもあります。
“10年”というキーワードで不安を煽り、契約を迫る業者も残念ながら存在します。

もし納得がいかない時は、違う業者のセカンドオピニオンをおすすめします。
目先の受注にとらわれず『大丈夫なものは大丈夫、必要なものは必要』と誠実に伝える業者を探す、
良い機会であるとお考えください。
本当に外壁塗装が必要になった時のための、頼れる存在が見つかることでしょう。

診断は"信頼できる業者"を探そう