戸建てを購入する前に知っておきたい!外壁のメンテナンスに必要な3つの費用

  • 熊本県の塗装職人 会社名:JPM 熊本店
    遠山 学
    所在地:熊本県熊本市龍田8-14-7
戸建てを購入する前に知っておきたい!外壁のメンテナンスに必要な3つの費用

注文住宅、新築の建売、中古住宅、どれにしても戸建てを購入しようと考え始めた時って本当にワクワクしますよね。
大きな買い物になりますので、希望の間取りや設備を考えるだけではなく、ほとんどの場合は予算とのにらめっこだと思います。(あぁ~予算なんか気にせずに思いっきり100%希望の家が欲しい・・・)
おっと、心の声が見えてしまい失礼しました。

しかし、どんなに予算との折り合いをつけ、戸建てを購入しても、その後に掛かってくる費用があります。
例を挙げていくと、固定資産税や、内装、外壁、設備の補修等の費用です。
固定資産税は仕方ないにしても、他の費用は必須では無いものの、どんな建物もメンテナンスを入れなければ、長く快適に住む事が出来ないので、一緒に考えておく必要があります。

購入前からそれらの資金を用意する必要はありませんが、将来的な目安として参考にしてみてください。
私達は外壁の専門家ですので、ここでは外壁に係る3つの工事についてご紹介していきます。

外壁に係る3つの費用

いわゆるリフォーム工事の考え方として、内装や設備が身の周りの生活を快適にする工事だとしたら、外壁工事はその快適な生活を雨風や太陽からの紫外線、雪等から守る工事だとお考えください。

リフォームの目的

それでは3つの工事をご説明していきましょう。

屋根材は雨の日は雨傘、晴れの日は日傘

屋根材の役割
屋根を分かりやすく例えるなら、雨の日は雨傘、晴れの日は日傘としての役割を担っています。
つまり、屋根は建物の躯体に、雨風や雪、直射日光からのダメージを直接与えないようにする重要な働きをしているのです。
逆に言えば、それらから直接のダメージ受ける部分にもなりますので、確実に劣化は進行していきます。

屋根材には色んな種類があり、ざっくり分けると下記の4種類ですが、それぞれに耐用年数があります。

【屋根材の種類と耐用年数】

・スレート系(カラーベスト)約20年前後
・セメント系 約30年~
・粘土系(日本瓦)約50年~
・金属系 約30年~

それぞれ耐用年数は違いますが、メンテナンスを入れていかなければ、雨漏り等を引き起こす原因にもなります。
又、定期的なメンテナンスだけでなく、地震や台風等で壊れた部分を補修していく必要があります。

【メンテナンスの方法】

・塗装
・カバー工法(スレート系、金属系のみ)
※元の屋根を撤去せずにその上から新しい屋根材を取り付けて覆う
・葺き替え
・部分補修

劣化の速度は、気象環境により大きく変わってきますので、この屋根材でしたら何年でメンテナンスが必要ですとは一概に書く事は出来ませんが、メンテナンスの時期を知らせるサイン等は又、別の機会にご紹介していきます。

家の壁材は雨の日は合羽、晴れの日は日焼け止め

壁材の役割
壁は私達の生活のプライベートを守り、大切な資産を守る大事な役割を果たしています。
そして壁材は屋根と同じように、例えるなら、雨の日は雨合羽、晴れの日は日焼け止めの役割を担っています。
雨風や雪、直射日光からのダメージを受けないように守っている為、劣化していきます。

外壁材も屋根材と同じく種類があり、それぞれ耐用年数が変わってきます。

【外壁材の種類】

・サイディング
※現在の主流の壁材になります。
種類は豊富で、窯業系、金属系、木質系、樹脂系等があります。
・モルタル
※セメント、砂を混ぜて水で練り作ったセメントモルタルを使った壁材の事を指します。
・ALC
※軽量気泡コンクリート
・タイル、レンガ張り
・RC(鉄筋コンクリート)
・漆喰

【メンテナンスの方法】

・塗装
・シーリング打ち替えや増し打ち(サイディングボードの継ぎ目やサッシ周り)
・ひび割れの補修

窯業系サイディングボードの場合は、最初から色や模様がついている為、再塗装の必要が無いと思われがちですが、塗装はしてあります。
塗装後に塗膜が外壁材を守っているのですが、必ず劣化してきますので、塗替えが必要になってきます。

塗り替えサインなどは塗装って本当に必要?塗装工事の3つの目的と塗替えサインをご参考にしてください。

水を室内に入れない為の工夫

家を傷める原因の1つが水です。
水が躯体へと直接伝わらないように、家の造りも屋根や外壁にも工夫がされてあります。
単に防水するだけでなく、水を浸透させない、更に入ってきた水を排出するよう二重の策をとっていますが、それらも必ず劣化していきますので、メンテナンスが必要になります。

【室内に入れない為の工夫】

雨切り
バルコニーの防水処置
笠木
壁材・屋根材(二重の防水策(水の浸透を防ぎ、水を排出させる))

外壁にメンテナンスを入れなかったらどうなるの?

ここまで、屋根、外壁材、水の防水と排出の3つについてご紹介してきましたが、「必ず必要な事なのかな?」と疑問もあるかもしれません。
長年、外壁塗装に関わってきた職人として言わせて頂くなら、しておいた方が家は長く快適に過ごす事が出来ます。
又、不具合(雨漏り等)が酷くなってからの工事ですと、かえって工事費用がかかってしまいますので、10年前後にメンテナンスがあると考えておく事をお勧めします。

さいごに

これも戸建てを購入する前に知っておきたい事の1つですが、地域による気候が建物や暮らしに与える影響等も考えておく事をお勧めします。

私は熊本で仕事をしていますが、お施主様から、夏場の室内が暑すぎるとご相談を受ける事があります。
特に気温が上がる地域にお住まいの場合は、室内の気温まで考慮した断熱対策がしっかりした家なのかどうかを確認しておいた方が良いでしょう。
又、暑さに対しては、購入後のメンテナンスの時に断熱効果のある塗料を使用して対処する等も出来ますので、お気軽にご相談ください。